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皆さんこんにちは!
株式会社名取工業、更新担当の中西です。
さて今回は
~設計~
ということで、型枠工事の設計から施工完了までの流れを、現場で培ったノウハウを交えながら深掘りしてご紹介します♪
型枠工事は、建築物の“かたち”を作る重要な仕事です。鉄筋コンクリート(RC)構造において、その出来栄えの良し悪しは、型枠の精度と施工技術でほぼ決まると言っても過言ではありません。
型枠とは、コンクリートを所定の形状に固めるための「鋳型」です。
設計図通りの寸法・形状・仕上がりにするには、精密な型枠設計と施工技術が求められます。
柱・梁・壁・床(スラブ)・階段・基礎・地下構造物
ビル・マンション・倉庫・商業施設・橋梁・擁壁など
🧱 型枠がなければ、コンクリート構造物は1ミリも立ち上がらない。
まさに“形を作る仕事”が型枠工です。
建築構造図・配筋図・施工図などから型枠の範囲、寸法、高さ、納まりを確認
「拾い出し」と呼ばれる作業で、型枠の必要数量や寸法を算出
スラブ、梁、柱の型枠パネル・桟木・サポートなど部材のリストを作成
📐 型枠工事の精度はここで決まる。図面理解と数量把握は最初のキモです。
加工図(割付図)をもとに、型枠材(コンパネ・パネコート・桟木など)を工場または現場で切断
プレカットされたパネルを使うことで、現場作業の効率と精度が向上
複雑な納まりや斜め加工が必要な場合は、現場加工が併用される
🔧 「1mmのズレが後工程に大きな影響」を与える。精密加工が重要です。
現場にて基準線(墨)を出す作業から始まる
→ 柱芯・壁芯・レベルライン・かぶり厚確保ラインの設定
型枠を順次立て込み、桟木やサポートで垂直・水平を厳密に保持
開口部(窓、扉、配管スペース)や電気設備のボックス埋設なども正確に型枠へ組み込み
📏 この段階で少しでもズレると、仕上がりの精度に大きく影響します。
型枠が組み終わったら、鉄筋と型枠のかぶり厚(通常30~50mm)を確認
型枠同士の隙間を埋め、コンクリート漏れやバリの発生を防止
水準器・レーザー墨出し器を使って、垂直・水平・寸法を再確認
📌 型枠は“構造精度”を作る工程。ミリ単位での施工管理が当たり前です。
コンクリートを流し込む際に型枠が動かないように補強・支保工をしっかり設置
振動棒(バイブレーター)を使って密実にコンクリートを充填
💡 型枠が不十分だと、コンクリートが型から漏れたり膨らんだりして重大事故につながるため、最重要工程の一つです。
コンクリートの強度が一定値に達したら、型枠を慎重に脱型
脱型時にコンクリート表面を傷つけないよう注意
必要に応じて型枠材の再利用や補修を行う
🧱 脱型後の「仕上がりの美しさ」が、型枠職人の腕の見せどころです。
「寸法」「レベル」「かぶり厚」「垂直・直角」の確認が最重要
誤差は±5mm以内が基準
後工程(配管・内装・外壁)に影響を与えないよう慎重にチェック
高所作業や重量資材の取り扱いが多いため、落下・崩落事故に注意
型枠材の端部処理、サポートの設置方法など、安全教育の徹底が必要
配筋工・設備工・コンクリート打設班との事前調整と段取りが成功のカギ
「型枠が終わらないと現場が止まる」ため、スケジュール遵守が最重要課題
型枠工事は、単なる下地作業ではありません。
それは、建物の精度・耐久性・仕上がりを決定づける“設計と施工の結節点”なのです。
図面を読み解き、緻密に拾い出し
加工・建て込みを誤差なく施工し
精度を維持したまま、次工程へバトンを渡す
この一連の流れが、“一流の型枠工事”の本質です。